第5話

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――――――――――――――――――――――――――― 「で、どうするのかなシリウス。」 「まさか女の子を放り出したりしないよね?」というククルの言葉にグッと詰まる。 勿論、彼女の身を何処か安全な所へ運ばねばならない。 ・・・そう思うのだが。 頭の中で様々な思いが去来する。 コイツは女性だが、自分の生徒だし。他に頼めそうな人もいないし。 「・・・俺が運ぼう。」 両手を差し出すと、案外すんなりとククルはヒメを渡してきた。 (・・・軽い。) 「コイツは、ちゃんと食事をとっているのか・・・。」 「姫が空腹を感じても眠気の前には無力だからね、丸1日食べない日もあるみたいだよ?」 独り言のつもりで発した言葉だったが、ククルが返答した。 (何故使い魔初日のお前が、ヒメ・イレイスの日常を知っているんだ。) 召喚されて出現しなければ、主の行動を知る術はないはずである。 不審に思ったが、口には出さなかった。 どうせ煙にまかれるに決まっている。 「じゃ、後はよろしくぅ!」 それだけ言うと、ククルは姿を消した。 残ったのは、俺とヒメ・イレイスの2人。 仕方ない、よな。 ―――――――――――――――――――――――――――
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