第5話

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今日の午前中の授業は防御魔法学である。 クラスメイトと別れ、上級生が集まる実習室へと向かった。 「失礼します。」 ドアを開けると、50名ほどの上級生とともに 「待ってたわ!ヒメ・イレイスさん!」 ハイテンションな教師がいた。 「校長先生から話を聞いて、もう会いたくって仕方なかったの!」 ガッとヒメの両手を握る。 「私と一緒に防御魔法を究めましょう!」 なかなかに熱い教師である。 防御魔法担当教師の名はライラと言った。 眼鏡をかけた40代の女性である。 「今日は、特定の対象をシールドで護る練習を行います。」 そう言うと、ライラは生徒人数分のゴーレムを作り出した。彼女は土属性をもっているようだ。 「これから、このゴーレムを防御魔法で護ってちょうだい。」 生徒たちはシールドを展開する。 ヒメはゴーレムを見上げる。 優に2Mはありそうだ。 周囲を見渡すと、様々なシールドが張られていた。 ムラのある拙(つたな)いもの、半透明のもの、完全に透明化している上手なもの。 ヒメも面前のゴーレムにシールドを展開する。 そのシールドは、一目見ただけでは分からない(というか、目を凝(こ)らしても殆どの人には分からない)程、精巧にできていた。
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