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「さて、皆さんシールドを張りましたね。」
「では、動かしますよ。」
ライラがそう言うと同時に、ゴーレムがランダムに動き出した。
生徒たちの中から「えぇっ!?」とか「うわぁっ」等と戸惑いの声がちらほら出る。
生徒たちは大抵、戦闘時に相手からの攻撃を防ぐことを目的としてシールドを使う。つまり、自身を中心とするシールドには慣れているのだが、他者のみを対象とするシールドを張った経験が殆どないのだ。
他者を対象とするシールドは、自身を対象とするそれに比べて、どれほど対象を明確にイメージし、設定するかが、維持するための鍵となる。
設定が甘いと、対象が移動した際にシールドを維持することができなくなるのだ。
生徒の2割程が、ゴーレムが移動した途端にシールドを維持できなくなり、リタイアした。
「さぁ、次のフェーズへ行きますよ。」
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