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ライラは続けて、
「『ウォーター・スプラッシュ』」
水魔法でゴーレムに攻撃する。
攻撃を受けて逃げ惑うゴーレム。
シールドの強度が足りないと、攻撃魔法によってシールドが破れてしまう。
「からの、『アクア・フラッド』!」
更に大量の水で攻撃を重ねるライラ。
「うわぁっ!」
濁流が発生し、シールドを張ることに集中していた生徒たちは咄嗟(とっさ)に対応できず、ゴーレムと共に逃げ惑う。
ギルドで警護の依頼を受けた場合、警護対象を護りながらも自身の安全を確保する必要がある。
そういったケースを想定した練習なのだ。
そんな中、ヒメはというと、
「・・・おい、なんだあれ。」
「「浮いてる!?」」
リタイアした生徒たちがざわめく。
ヒメは宙に浮かんでいた。
「え、どうやってんの!?」
浮遊するには、基本的に魔武器か魔具が必要となる。翼やホウキといった道具により、浮遊するのである。
風属性をもっていれば、自身に風を送って飛翔することもできる。ただし、常に風を送る必要があるため、ホバリングし続けるのは難しい。
そのはずなのに、ヒメは道具を持たずして宙に浮いている。
生徒たちには、その仕組みが全く予想できなかった。
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