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結局、最後までゴーレムを護ることができたのはヒメだけだった。
「ヒメちゃん、さっきの浮遊は防御魔法かしら?」
ライラが半信半疑ながらもヒメに問いかける。
「はい、そうですけど・・・。」
何か問題が?
ヒメには何故皆が驚いているのか分からない。
「防御魔法で浮くことが可能なのか?」
今度は先輩が訊いてきた。
他の先輩たちも興味津々といった体(てい)である。
「浮きますよ?座標軸さえ設定すれば。」
ヒメの空間認識能力はずば抜けている。
何もない空中であろうともシールドを張り、固定することが可能だ。
更に言えば、ヒメは一度行った場所であれば、その間取りや位置関係を後から完璧に思い出すことができる。
ほえ~っと先輩たちは感心しきりだ。
ライラは「防御魔法に新たな可能性が!」と感激している。
座標軸の設定の仕方について教えたものの、先輩たちにはチンプンカンプンだったようで、ライラも「ちょっと・・・理解するのに時間が必要ね」と残念そうにしていた。
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