第5話

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――――――――――――――――――――――――――― (・・・失態だ・・・っ) キキは唇を噛む。 開始の合図早々にモブリに近接し、一撃で気絶(同時に使い魔は消失)させたところまでは良かった。 その後、ヒメの助太刀をしようと振り向くと、ヒメの使い魔が相手の使い魔を蔦で絡めとっているところを発見。 (堕天使相手になかなかやるな。 植物属性魔法を使っているということは木霊(こだま)に近い精霊体なのか?) そんなことを思いつつ、ヒメの方へ向かおうとした瞬間、 「!」 シュルルルッ 足元から凄い勢いで蔦が伸び出し、身体を拘束された。 手足はおろか、顔も固定されてしまった。 (まさか・・・っ) ヒメの使い魔がいた所を見やると、そこには蔦に絡めとられた堕天使がいるのみ。 「ダメだよ、キキちゃん。」 「っ」 気配もなく、耳元から声がした。 目線をやると、にっこり笑うヒメの使い魔。 (私が気配に気付かないだと・・・っ) 驚愕の面(おも)もちでいるキキに頓着することなく、ククルは話を続ける。 「姫の邪魔しちゃダメじゃないか。 しばらくここでじっとしててね。」
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