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「我が主に何をする!」
キキの使い魔、タナトスがヒメの使い魔を攻撃する。
「『ダーク・ホール』」
真空の暗黒で対象を飲み込む魔法だ。
飲み込まれたが最期、精霊であろうとこの世から消滅してしまう。
ズズズ・・・とヒメの使い魔へ迫るダーク・ホールを見ながら、
(・・・味方を殺した場合は勝敗がどうなるのか、訊いてなかった。)
ちらりとそんな考えが過ったが、すぐに現実へと引き戻された。
「なに!?」
ヒメの使い魔は、タナトスのダーク・ホール以上に大きい空間ボックスを開いたかと思うと、
ぱっくん。
そんな音が聞こえそうな程あっさりと、ダーク・ホールを空間ボックスに収納してしまった。
「ならば。
『ブラック・ソード』」
タナトスは空中に50本もの漆黒の剣を出現させる。
「我が主への非礼、死んで詫(わ)びるがいい!」
腕を振ると、剣が一斉にヒメの使い魔を八つ裂きにしようと襲いかかる。
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