第5話

22/37

2227人が本棚に入れています
本棚に追加
/315ページ
「我が主に何をする!」 キキの使い魔、タナトスがヒメの使い魔を攻撃する。 「『ダーク・ホール』」 真空の暗黒で対象を飲み込む魔法だ。 飲み込まれたが最期、精霊であろうとこの世から消滅してしまう。 ズズズ・・・とヒメの使い魔へ迫るダーク・ホールを見ながら、 (・・・味方を殺した場合は勝敗がどうなるのか、訊いてなかった。) ちらりとそんな考えが過ったが、すぐに現実へと引き戻された。 「なに!?」 ヒメの使い魔は、タナトスのダーク・ホール以上に大きい空間ボックスを開いたかと思うと、 ぱっくん。 そんな音が聞こえそうな程あっさりと、ダーク・ホールを空間ボックスに収納してしまった。 「ならば。 『ブラック・ソード』」 タナトスは空中に50本もの漆黒の剣を出現させる。 「我が主への非礼、死んで詫(わ)びるがいい!」 腕を振ると、剣が一斉にヒメの使い魔を八つ裂きにしようと襲いかかる。
/315ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2227人が本棚に入れています
本棚に追加