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寮の管理人は、正確には人ではなかった。
土塊から造られたゴーレムである。
複雑な魔方陣を定着させることにより、寮の管理を行えるだけのスキルを身につけさせているらしい。
ゴーレムなだけあって、24時間対応してくれるのが利点だ。
「キミハ、808ゴウシツ。」
部屋に入る際の認証に使用する声紋等をとられた後、ゴーレム管理人から部屋を告げられた。
上のフロアへは転移魔方陣を使って移動する。
ガチャ。
「・・・おお。」
思わず漏れる(ミーアの)感嘆の声。
ヒメの部屋は、リビング兼ダイニングのほか個室が1つ、キッチン、シャワー室、トイレで形成され、独り暮らしには充分過ぎるほどの広さがあった。
個室のドアを開けると、勉強机とベッド、クローゼットが据え置いてあった。
リビングにはテーブルと椅子があるだけなので、ガランとしている。
「さて隊長!何から手伝いましょうか!」
手伝う気満々のミーア。
「それが・・・。」
荷造りするほどの荷物はないこと、もてなす用意もないことを伝えると、「天然ヒメちゃんだものね。」と変な納得をして、「じゃぁ食堂に行こうよ!気になってたの!」と寮の食堂に誘われた。
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