第5話

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まだ夕食には早い時間帯だが、食堂には男女入り交じって20名ほどの生徒がいた。 ヒメとミーアが食堂に入ると、「さっきの」とか「見た見た」等の声が聞こえてくる。 決闘場で観戦していた生徒もいるようだ。 「ひゃ~っ これでヒメちゃんも学園の有名人だねー!」 嬉しそうなミーア。 適当に席を見つけて向かい合わせに座ると、夕食には早いからということで、紅茶とケーキのセットを注文する。 「特に、勝った後のヒメちゃんの涙だよ~。 周りの男子なんて顔真っ赤だったんだから!」 ウシシ、と笑うミーア。 どう見ても貴族が庶民(美少女)に難癖つけて、愛欲のために決闘に持ち込んだ絵図である。 勝って安心したところに涙を流す姿を見て、ドキッとした男子は多かった。(それから一部の女子も。) テーブルに運ばれてきたケーキをパクつきながらヒートアップするミーア。 「ねね、ところで、ちょっと聞きたいんだけど。」 身を乗り出して声を潜める。 「・・・先生とどうなってるの?」
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