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「する?」
の問いかけに、深く頷いた。
一次会のみで帰った私のアパートに二次会を早々に切り上げた神崎くんが尋ねてきたのは、ほんの数時間前。
入浴後の濡れた髪をろくに乾かさず、ミネラルウォーターのペットボトル片手に近づく彼は、それをひと口含み、私に口づけた。
しっとりと濡れた唇は、部長の最後のキスと重なる。
「一次会だけで帰ってきて良かったの?」
「最後までいた方が良かった?」
私をベッドへと押し倒す彼にそう聞き返すと、困ったように笑うだけで、その問いに答えてはくれなかった。
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