第二章 パワースポット
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ジリリリリーン… ジリリリリーン… ジリリリリーン… あぁ…うっせえ。 時は午前9時。 この時間前後になると、家の電話が鳴り響く。 恰幅のよい康人は、もっさりした動作で外に出た。 ギラッと真夏の太陽が激しく、強い光を弾き散らした。 「あっちいなあ…。」 今年で50代に突入した康人は、高齢の母と旅館を切り盛りしていた。
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