第二章 パワースポット

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「皆が来るからよお。手入れしてやらなきゃなあ。」 そよ風に嘗められて、水面が揺れる。 康人は池のほとりに独り立ち、釜を持って雑草を刈った。 旅館の裏庭の一角にある、その円形の大きな池はキラキラと太陽を反射してとても美しく輝いていた。 「チャポーン…」 池の水が弾ける音がした。 康人は水面に近付き、中央の奥深くを覗き込んだ。
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