序章 高嶺の花ならぬ高台に置かれた花

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入学式が終わって振り分けられた各クラス。 ホームルームが終われば栞里の周りには人垣ができる。 入学式でのインパクトが彼女を人気者にしていた。 「姫神さんってすごい綺麗だよね」 「どこで髪切ったの?」 「入試で一番だったんでしょ?」 「今度勉強教えてよ」 いきなりできた人垣に戸惑いつつも栞里は何とか冷静に対処していく。 「姫神さんはどこに住んでるの?」 多くの質問が向かってくる中に交じっていた質問。 なれない質問攻めについ『今の』住居を言ってしまう。 「えっと・・・スメラギタワーマンションだったかな」 その一言で人垣が一瞬、沈黙に包まれる。
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