序章 高嶺の花ならぬ高台に置かれた花

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半年前・・・ 都会から少し離れた郊外。 そこにごく普通の一軒家があり、特別な言葉は何もいらない普通のリビング。 そこで転がりながらテレビを見ている女子中学生姫神栞里。 「こら、あんた  もうすぐ受験だっていうのに何ゴロゴロしてるのよ」 母親が勉強もしないでくつろいでいる娘に苦言を呈する。 「過去問十回やって十回とも合格点だったからいいじゃない」 レベルの低いところを受験するわけではない。 でも試験なんて落ちなければいい。 栞里はそう考えていた。
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