第二章 期待と重圧

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日曜日が終わり入学してから二週目に入った。 栞里は休日をフルに活用して多くの手紙の返事を書き上げた。 その枚数はかなりの数で、紙袋を一つ提げて通学するほどだった。 上機嫌で通学する栞里は休日の手紙の返事に一定の達成感を感じていた。 そして数多くを処理できたことで、一つの難題を乗り越えた気分だった。 しかし今週からもう一つ、新たな難題が発生することを彼女はまだ忘れていた。 「・・・え?」 学校に入るなり周囲から自分に向けられる視線がかなりきつい。 入学一週目も相当な注目度だった。 しかし今はその注目の内容が少し変わっている。 「な、なんだか物々しい雰囲気・・・」 投稿するなり感じた恐怖にも近い違和感。 それは始業のベルとともに彼女に牙をむくこととなる。
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