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料理ができてテーブルの上に並べられる。
「ありがとうございます」
「いえ、お口に合うといいわね」
先ほどまでの重苦しい雰囲気は時間とともに少し和らいだ。
しかしその空気が完全に払しょくされることはない。
それは何も言わなくてもお互いにわかっていた。
「・・・私が悪いのよね」
「・・・え?」
栞里が食事をしていると唐突に鳴海が口を開いた。
「あの子にいろいろ押し付けて背負わせて・・・
親として何も気づいてあげられなくてね」
鳴海の昔語り。
ゆっくりと、しかしはっきりと。
触れられたくない過去なのかもしれないがそこから逃げていない。
確かに歩んだ過ちを受け止めているからこそ、鳴海は言葉を紡げていた。
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