第三章 本当と偽り

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一日の休日を挟んで学校へ行く。 休み明けということもあってかクラスでも心配する声が多かった。 ラブレターの代わりにお見舞いと称して手紙が置かれている。 従来のラブレターを上回る量にはさすがに苦笑するしかなかった。 「やっほー、栞里  元気になった?」 クラスメイトの麻美も心配して栞里に声をかけてくれる。 「うん  もう大丈夫」 「それはよかった  いろんなクラブでもちょっと問題があったみたいだしね」 「問題?」 「栞里を無理やり勧誘するために無理させたって事  もしかしたらクラブ活動の勧誘の規則も変更されるかもしれないって」 「大げさな気もするけど・・・  でもそれって私のせいだよね?」 「栞里はある意味被害者だから気にしないでいいよ」 「被害者・・・なのかな?」 即断即決ができなかった栞里にも一定の原因はあったと思う。 それをクラブ勧誘に動いていた人達だけに責任を押し付けていいものか。 栞里の考えは少しの罪悪感が胸を痛めていた。
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