父への思い

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このお店には、大学でサークルを終えて、帰りに立ち寄ってくれる学生さんが多く来店する。 また、家族で来店してくれるお客様もいる。 この喫茶店のメニューには、サンドイッチやパスタ、ピラフ、オムライスなどもあるため、レストラン感覚で食事を楽しむお客様も来店する。 ある日の夕刻、4人家族が来店した。 この家族は、よくこのお店を利用してくれる常連さんだ。 僕もこの家族とは、時々話をすることがある。 お父さんとお母さん、小学校5年生の翔太君と小学校3年生の結衣ちゃんだ。 翔太君と結衣ちゃんとは、先日公園で会って、一緒に遊んだことがある仲だ。 今は夏休みで、翔太君と結衣ちゃんは外で遊んだのか、こんがりと日焼けしていた。 この家族は、時々夕食をとるために来店する。 翔太君と結衣ちゃんは、このお店のオムライスがお目当てだ。 今日も2人はオムライスを注文した。 このお店のオムライスは、ケチャップのチキンライスとふわふわの卵というシンプルなものだが、とてもおいしい。 僕も、このお店のオムライスが大好きだ。 僕は、翔太君と結衣ちゃんに声をかけた。 「今日はどこか行ってきたの?  日焼けしてるね!」 結衣ちゃんが、嬉しそうに元気よく答えてくれた。 「うん、今日ねプールに行ってきたの!」 すると翔太君も話し始めた。 「流れるプールとウォータースライダーがあるところだよ!」 僕は、できる限りの笑顔で返事をした。 「へぇ~、すごいね!  楽しそうで、いいね~」 結衣ちゃんが楽しそうに話をしてくれた。 「ウォータースライダー、おもしろかった。  でもね、すぐに終わっちゃうの!」 僕は続けて質問した。 「そうなんだ~  ウォータースライダーは、1人で滑るの?」 すると結衣ちゃんが答えてくれた。 「ちっちゃなゴムのボートにね、お兄ちゃんと一緒に乗って滑ったの!」 僕は、2人の笑顔を見て、今日2人がとても楽しく遊ぶ情景が想像できた。 翔太君と結衣ちゃんは、元気で明るい子供で、おしゃべりが大好きだ。 家族は、このお店で楽しい時間を過ごしてくれているようだ。 この家族を見て、僕も楽しい気分になった。
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