青谷の梅

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***** 「お飲み物何にしましょ?」 『青谷の梅、ロックで』 いつからやったか覚えてへんが…居酒屋で呑む時の初っぱな、一杯目はコレです。 その後の焼酎がますます美味くなる酒前酒だ。 今じゃ大概の店にある。 無い店は…残念。 夏場はまずビールやけどね。 そういや祖母は呑める人やったんやろか…祖父は酒豪やった…らしいし呑んでなさそう。 父方の祖母は看護婦やった。 今は看護士[師?]と呼ばれるがここでは看護婦とします。 結核とゆう病は自分には身近なモノ…正確には労咳とゆう病名がって意味で。 それは高杉晋作や沖田総司や…幕末をこよなく愛す人達も然り自分も避けて通れぬ道。 大袈裟? 昔、不治の病とされてた労咳は今や治る率の高い病気…しかし早期発見早期治療がキー。 少し昔、結核に効く薬が開発されて格段に効果良くなったから治る[治まるとゆうべきか]…が皆がみな、そうやない。 今でも亡くなる方が居る。 吃驚する程ぎょうさん。 看護婦をしていた祖母も結核を患い、発症してしまった。 やはり、患者さんからの感染…昔も少し昔もよくあった話。 結核は飛沫感染とゆわれるので特に重篤な患者さんの咳は… 今は院内感染なんざもっての外であっちゃならんし、設備も整ってるやろしマイナスな偏見は持たないで下さい。 昭和後期はどうやったのか… 今、平成やし昭和後期って少し昔って思われるやろけど近い。 近い昔、病を自覚した祖母は、一体何を思ったんやろう。 きたか 何で 治る 治らん 感染後。 祖母は家から離れた京都府城陽市にある病院で結核と最期まで闘った。 城陽市は梅が有名。 青谷の梅園 それは見事な観梅地で、梅製品も有名だ。 『あ~…美味い』 甘い酒が大嫌いな自分にギリの甘さと最高の馨り。 青谷の梅。 この梅酒が、大好きや。
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