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「なるほど……死神か……面白い」
『おおっとお! こはく殿選手! ここで死神の第一段階解放を披露! ライトニング兄さんにとってこれは天敵なのではないだろうか!』
こはくの行動で会場のボルテージは更に高まっている。
「その程度で俺の攻撃を防いだつもりか!」
小さな電気を足元からこぼしながらライトニング兄さんはオレンジ色の大気に飛び込んだ。
「このオレンジ色は完全に俺のテリトリーだ」
「俺の力は電気だ! 痺れて──────」
「スピードは関係ない」
「──────くはぁっ」
視界が悪いオレンジ色の大気の中で、こはくはライトニング兄さんに、刀による峰打ちを決めた。
こはくの想像していたよりも呆気なく、音を立ててライトニング兄さんは地面に倒れた。
「もう立つな。俺には用がある」
こはくは刀を鞘に収め始めた。
「俺には負けられない理由がある」
「ちっ」
こはくは刀をまた抜いた。
「邪魔をするな」
声の方ではライトニング兄さんが死にそうな顔で立ち上がっていた。
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