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ヒソヒソヒソヒソヒソヒソ。
「ツバサ君って女の子みたいで黙ってたら可愛い女の子と勘違いされやすいけど、やっぱりあれがついてるから男の子なんだね。」
「うんうん。華奢で体も細いからね。女の子かと私も勘違いしてた時期あったもんね。」
「コスプレとかさせたら完全に女の子に変身かもよ。」
誰も僕を助けることもせずに僕の話題でクラスメート達は持ちきりだ。
全員が黒い黒いどす黒い化け物のように僕の目には映る。さっきまでは見えない雨が降ってるだけだったけど、今となっては滝のように全員の頭の上に降り注いでいる。
そんな中、教室の教卓の上に足をブラブラさせて顔に両手を当てて楽しむようにツバサにしか見えない少女が座り込んでいる。
白いワンピースを着た少女はツバサに目線をやるとツバサも視線に気づいて目線をやる。
ニコニコと笑顔で少女は言葉は出さずに口を動かす。
お、に、い、ち、ゃ、ん
だ、い、じ、ょ、う、ぶ?
口からそのような言葉が発せられたように感じたツバサは心の中で大丈夫だよと伝える。
「ありがとう。」
自分以外の誰にも聞こえないような小さな声でツバサはつぶやく。
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