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少女の方をツバサがもう一度目線をやると教卓の上には既に少女はいなかった。
それからツバサは全裸のまま、一日中授業を受けた。それぞれの教科の先生たちも何もツッコミもせずにまるでツバサはいないかのように振る舞って授業をする。それを見て笑いながらレンドウはツバサを見てニヤける。
学校が終わるとレンドウはすぐにサッカー部の特待生組ということもあり、教室から出た後にツバサの服を適当な感じで廊下にバラバラと捨てて楽しむように部活に行く。
ツバサは他のクラスメート達が変な目線で視線を送ってきても気にせずに廊下に散りばめられた服を拾って行く。すると廊下に落ちている服の上に白いワンピースを着た少女がまた突然現れると今度は口パクではなく言葉を出して話してきた。
「お兄ちゃんを助けるために私、考えたよ。今日の真夜中の0時になったら一斉にお兄ちゃんのクラスメートを学校に集めて、お兄ちゃんが味わった何倍もの恐怖を味あわせてあげるんだ。」
「言葉で話すのは初めてだね。僕は大して気にしていないからそんなことしなくても平気だから大丈夫。」
「でもお兄ちゃんの心は泣いてるよ。私の前では嘘をついてもすぐに分かるよ。だから明日にはお兄ちゃんをいじめるクラスメートの人はいなくなるからね。」
「それは・・・。」
ツバサが次の言葉を切り出そうとした時には白いワンピースを着た少女は消えていた。
少女の言っていた言葉が頭の中から離れずに鞄を背負って自宅へとツバサは帰路につく。
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