第二

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学校は暗い闇に包まれて、避難誘導や火災装置機の緑と赤の灯火だけが夜の学校のムードを引き立たせるかのように光を放っていた。 ツバサのクラスメート達は自分達の教室にそれぞれの所定の位置の椅子に座らされていた。 一人また一人と夢から現実へと目を覚ましていき、クラスメート全員が目を覚ます頃には誰もがパニックに落ちていた。 教室から生徒が何人か出ようと入り口の前後の扉を開けようとするがビクともせずにまるで何かがのしかかっているかのように鉛のごとく動く気配がない。 窓も同じように動かずに窓から見える外の景色を生徒のほとんどが目にして腰を抜かして驚く。 「うそ、?」 「あれなんだよ!?」 「血、?」 夜だというのにハッキリと見えるのだ。 空から降る赤い赤い血のような雨が降っていることに・・・・・。 「なんで学校に私たちいるのよ?私は自分の部屋で寝てたのよ?」 「そうだ。なんで学校にいるんだ?」 「俺も学校に来た覚えがないぞ。」 外の光景を目にして慌てて自分自身がどうして学校にそれも自分達の教室で寝ていたのかも訳の分からずにいる。
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