第1章

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僕は平凡である。 平凡過ぎるほど平凡である。 平凡であるが故、僕の身には劇的なことは起こらない。 たとえ周りに劇的なことが起きてもだ。 だからこの先の学校生活で起きた数々の事件、 例えば 「トイレの花子さんの暴走」 「トイレの花子さんの逆襲」 「トイレの太郎くん爆誕」 といった恐怖の3大トイレ事件のことも、知ってはいるが、僕には全く、全力で関係がなかった。 高3の冬、元担任である山田にやんわりと、このことを話すと 「お前、怖いな。薬でもやっているんじゃないのか」 と怖がられた。
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