再会、シマシタ

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いつもと同じ時間、いつもと同じ電車に揺られていつもの駅に降り立ついつも通りの朝。 なのに周りの人たちが揃って足早に感じるのは、私の歩く速度がいつもより遅いからだ。 月曜日。 週の初めの今日はいつにも増して気も足も重かった。 「……はぁ」 ……行きたくない。 正しくは“顔を合わせたくない”。 入社して大分経つけど、こんなにも会社に行くのが嫌なのは初めてかもしれない。 休むという選択肢はないものの、だからといって平気な顔で出社できるほど私の神経は図太くできていない。 悲しくなるのか怒りが湧くのか。 それすらもわからなくて只々胃が痛かった。 うう、でも課長にも早めに報告せんとあかんし、もう一回ちゃんと話さんとな……。 「はぁ」 「――明希!」 そんな憂鬱な現実を前に、起きてから何度目になるかわからないため息を吐いたところで、後ろから声が聞こえた。 「遥香」 「おはよ、これあげる」
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