再会、シマシタ

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月曜日だというのに不思議と一日が早かったのはきっとお昼の一件と、何も考えないようにと、いつもより真剣にパソコンのディスプレイを睨みつけていたから。 定時が過ぎたのを見計らって課長に『婚約を解消した』という結果だけの報告をして。 複雑そうな顔で言葉を迷うその人になんとか笑みを返してなかば無理やり話を終わらせると、私は早々に会社をあとにした。 表に出た瞬間冷たい風が頬を撫でて、私の頭を少しだけ冷静にしてくれる。 「……はぁ」 息苦しかった一日が終わり、思わずため息がこぼれる。 正確にはこれからもう一つの予定が待っているのだけれど、それでも今の開放感が勝る。今日は少しでも早く、ここを離れたかった。 ちらりと腕時計を確認して駅へと歩き始める。 早く会いたいような、そうでないような。 まるで自分の中の天使と悪魔が言い争うような葛藤に苦笑いして。 私は、口の中に湧いた苦味のようなものをごくんと飲みくだした。 「もーごめんなさいね、うちの子がはっきりしないから」 待ち合わせ場所でもあった駅前にある小さな鉄板焼き屋さんの賑やかな店内。 目の前に座る少しだけふくよかなおばさまが隣に座る家村さんの腕をバシリと叩いた。
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