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地味で大人しくて頼りない、少々言い方は悪いかもしれないけど、正直職場での彼女は少なくともバリバリと仕事のできるタイプではなかった。
いつも控えめな彼女は前には決して出てこなかった。
社内では特に仲のいい友達はいないようで、誰かと盛り上がってるところも見たことがないし、飲み会のときですら隅でひっそりと空気になっているような女のコだった。
でも、だからと言って別に仲が悪いわけではなかった。
一つ下の彼女とももう四年は一緒に仕事をしてきたのだし、会話だって普通にあった。
プライベートな付き合いこそなかったものの、最近はわりと普通に話してくれるようになったなーなんて思っていたのに。
彼とのことだってずっと前から知っていたのに。
なのに……なのに。
『三ヶ月だと……言われました』
彼女は聡と“そういう”関係になっていたのだ。
結婚の話まで出てる同僚の彼氏と、全員が同じ課というどうしようもない環境のなかで、 彼女はそれを浮気と知りながらに受け入れたのだ。
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