第1章

3/16
前へ
/16ページ
次へ
狭い狭いキッチンを抜け、六畳の居間へと転がり込む。 そのまま寝てしまおうと思ったが、 「喉渇いたなぁ……」 酔いが喉の渇きを催促した。 重い腰を上げて台所に向かい、冷蔵庫を開ける。 「ちっ……」 何も入っていない冷えた箱に舌打ちする。 勢いよく冷蔵庫の扉を閉め、すぐ横にある水道の蛇口を捻る。 「ん?あれ?」 いくら捻っても水が出ない。 確認する為、古いタイル張りの風呂へ。 「ちっ、水道屋め」 水が出ないのは水道局のミスだと思った。 「明日文句言ってやる」 そう言いながら、一階にあった自動販売機へ行こうと玄関へ向かった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加