日本 東京・原宿 1970年

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娘もやりたいって抵抗したけれど、そのうちパパは私に向かって「どうしても生徒会活動とやらをやるんだったら、弁当を作るな。駅までの送り迎えもするな。小遣いもやるな」とまで言ったの。 結局娘は折れた。でも今考えたら、どうして私は娘の味方をしてやらなかったのかな。 娘がやりたいということをどうして応援してやれなかったのかしら。初めが肝心だったのかな。私は弱い母親ね。 「でもね、ふうか。結婚するんだったら、真一さんはいいかもね」 優香さんは「やっぱり好きだし」と顔を赤らめた。 「いい?ふうかも結婚するんだったら、なんでも言うことを聞いてくれる素直な人がいいわよ。少しぼーっとしているくらいがいいと思う」
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