ふうか、夢のデート

ふうかの家

「どういうことなの？」

泣きながら娘が説明したところによると、私は娘の合宿中に家で意識を失って倒れ、以来三日間眠りつづけていたのだという。

合宿から帰った娘は心配して、ずっと付いていてくれたみたい。

「ママが死んじゃうかと思った」

そんなに心配してくれていたの。うれしくて私は娘を力いっぱい抱きしめた。

そういえば、パパは？

私に意識がないのだったら、救急車を呼ぶとか病院に連れて行くとかしなかったの？ 　ただベッドに寝かせておいただけ？

「今、何時？」

「5時10分かな」

「朝の？」

「そう」

「お弁当を作らなくちゃ」

私はベッドから降りようとしたが、足元がふらついた。