日本 京都

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この二人は、見かけの年齢はそう違わないように見えるが、その実レグバは何百年も生きてきており、狼歩はまだ数十年ほどしか生きていないのだ。 だが二人の間に格差はない。同じ仕事をする同僚のような関係である。 この職種は孤独である。だから、こうして機会を作って集まる。たまの会合では、できれば争いたくはない。 だがレグバはプライドが高い。狼歩はまだ人にうまく融合することに慣れていない。 カレフールは緩衝材のように、二人の間のクッションとなっていた。 「要するに、レグバが言うには、コーヒーは恋のように甘く、狼歩に言わせると、コーヒーは愛のように甘いということだね。 あれっ?恋と愛って、どう違うんだろう。 それにさ、コーヒーのことを話していたんじゃないよね?甘さについてだったよね?」
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