86人が本棚に入れています
本棚に追加
「おおきにどす」
カレフールはにっこりと笑い、女性の心を虜にしようと試みたがうまくいかなかった。
女性はプロ意識が高かった。
「あはは。カレフール、残念だったね」
「狼歩、そういえば、あの仕事はどうなったの?」
カレフールは無理やり話題を狼歩の仕事について振った。
「ああ、あの夢のデートだな」
レグバも承知していた。興味を持って注目していたのだった。
「ああ、あれね」
狼歩の歯切れが悪い。
「契約は取れたんだよ」
「それで?それで?」
カレフールは身を乗り出すと、きらきらと瞳を輝かせた。
「うーん」
「僕さ、思ったんだけどさ、あの彼女。えーと?」
「ふうかさん?」
「そう。ふうかちゃんね。あの子、勤めている医院の院長先生が好きだったんでしょ?」
最初のコメントを投稿しよう!