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「でもさ、狼歩の力で、ふうかちゃんをどうにとも動かせたんじゃないの?
じゃなければ、院長の方をちょちょいのちょいと操作してさ」
「『いっそのこと深い仲になってしまえば良いものを!』かい?」
「そうそう」
カレフールは仕事が早い。極上の恋を餌にして、人間の魂をかすめ取るのが彼の常套手段である。
だから、心情に訴えかける狼歩のやり方にまどろっこしさを感じるのだ。
狼歩は、まだ先の先まで考えて行動に移すという手法を身には付けていなかった。
「カレフール、狼歩には狼歩の考えや、やり方があるんだろう」
レグバはとりなしたが、カレフールは狼歩の返事を待たずに続けた。
「それで今回はどうなの。狼歩の仕事は失敗したってこと?
ふうかちゃんの魂を、奪う事はできなかったんだろう?」
カレフールは楽しそうに笑う。狼歩はのんびりと答えた。
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