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はいよと手渡された煙草を受け取り口に運ぶと、清人が間接キスだなと卑しく笑った。
「キモッ、バカじゃないの?」
「オマエね、年上に向かってバカとか言うなよ」
「バカ以外に言いようが無いんですけど?」
「オマエって本当に生意気だよな、カズキの前でもそうなのか?」
「一樹とはこんな感じにならないし」
「じゃあ何でオレにはそんな態度なんだよ?」
「自覚ないの?まず出会いがサイアク、しかも印象サイテーだからでしょ」
本音だがあまりキツく聞こえないよう冗談ぽく返したらば、不意に一樹がギュッと手を握ってきた。
狸寝入りしているのだと思い手を握り返してみたが、起きている素振りは見せない。
意外とヤキモチ焼きなのが判っているだけに気になる、お喋りが過ぎたか?
それで急に無口になったからか、眠くなったのか?と清人が声を掛けてきたので、そうゆう事にしてアタシも一樹に凭れ目を瞑った。
後で真相を確かめよう。
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