第2章

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放課後になり、更衣室で桜木を待っていると、かちゃり、と更衣室のドアが開いた。 その瞬間、胸がドキリとした。 「ごめんね、待たせた、かな」 「いや、俺もさっき来たとこ」 しばしの沈黙が流れる。 「ごめん、急に、呼び出して」 「ううんっ、全然、気にしないで」 桜木は、戸惑っているようだった。 そりゃそうだ。 いまの桜木は、自分の想い人に自分の気持ちを知られてしまったうえ、そいつにキスもされ、こうして呼び出されている。
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