第1章

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「俺だったら、手紙を読む練習はベランダの窓全開の放課後の教室じゃなく、自分の部屋でする。 あえてアドバイスが欲しくて誰か居残ってるかもしれない教室で練習したのなら、 ひとつだけ言っておくと、まず友達になってくれませんかってわざわざ手紙を書いてくるやつとは簡単には打ち解けられないと思うよ」 そこまで言うと、硬直していた桜木の顔がくしゃっとなり、泣きそうな表情に変わった。 事態を把握するのに、少々時間がかかったようだ。
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