第2章

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伏し目がちだった桜木の視線があがる。俺は、桜木の目をしっかりと見つめる。 俺の思いが伝わるように。 決して軽い気持ちで、自分の気持ちを伝えたわけではないと。 「うん・・・ありがとう、神田くん」 付き合えなくてもいい。 友達としてそばに入れるだけで、それで桜木が幸せだと思えるなら、俺もその気持ちに添いたい。 「でさ、これで俺たち、正式に友達になったよね?」 「え、う、うん」 「じゃあ、どこかに一緒に出掛けたりしても別に不自然じゃないわけだ?」 「そ、そうなるね」 「よし、桜木クン、次の休みどこか遊び行こうよ」 「え!?」 「嫌?」 「い、嫌じゃないよ」 「決まり。そうと決まったら、連絡先交換しようよ。今更な感じするけど」
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