第2章

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さっき断られたばかりなのに、こんなこと考えるなんて、まるで猿だ。 「いや、その・・・今日さっそくメールしてもいい?」 「全然大丈夫だよ」 「ありがとう、それじゃあ、また明日」 桜木が出て行った後の更衣室に、一人居残る。 じわじわと、自分のなかにほろ苦い感覚が広がっていくのを感じる。 キツイな。 自然とため息が出てしまう。 たったいま、自分のことを好きだという相手に交際を申し込み、断られた。 自然に振る舞えていたかどうかはわからないが、俺はうまく立ち回ったはずだ
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