第1章

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「あ、大丈夫大丈夫。 心配しないで。桜木がそうでも、俺、偏見とかないし。誰にも言わないし。 まあ、びっくりはしたけど」 この一言で、自分の恋心を知られてしまったのを瞬時に悟ったのか、桜木は、「ご、ごめん、俺、気持ち悪くて」とだけ言うと、そのまま教室を飛び出してしまった。 「大丈夫だって言ったのにな」 桜木にとっては、自分の今後が左右される様なことだったのだろう、 しかし、俺は桜木の事情を知っても引くことは無く、むしろ桜木順太という人間に興味をそそられた。
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