第2章

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家に着くと同時に、携帯を開く。 桜木からの連絡が来ていないだろうか、と多少の期待をしていたが、昨日の今日で来るはずもない。 桜木はもう家に着いただろうか。 今何してるんだろう。俺の事考えたり、してくれてないかな。 そんなこんなで、今日も桜木に他愛の無い内容のメールを送る。 『海行くの、すごく楽しみ』 色々考えたが、こんな文章しか思いつけなかった。 桜木から早く返信が来ないか気になり、携帯を持ったまま家の中をウロウロする。 数分後、桜木からの返信が届いた。 『俺も楽しみ。時季外れだけど良かった?』 『気にしないよ。桜木と一緒にでかけられるってことが嬉しいし』 『俺も嬉しい』 やはり、直接顔を合わせないからなのか、メールだと桜木は意外と素直になる様だ。 桜木が俺も、と言ってくれたのが嬉しくて、つい同じ文面を何度も読み返してしまう。
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