2人が本棚に入れています
本棚に追加
うだるような暑さの中、日向春乃はラーメン屋にて醤油ラーメンを啜っていた。
「いい食いっぷりだねぇ、春乃ちゃん」
そんな春乃を、同じ席に座る四人のメンバーが面白そうに眺めている。
彼らは春乃同様、天乃坂大学の在学生。そして同大学のオカルト研究会のメンバーであった。もちろん春乃も所属している。
「最近、カップラーメンしか食ってなかったんで……」
春乃は口をモゴモゴさせながら答えた。
「ちょっと、ハルっち!言葉遣いが汚いよ」
そんな春乃を、隣の関望美が嗜めた。
彼女は経済学部の三年生。このオカルト研究会のマドンナ的な存在だ。
「けっ!マドンナなんていつの時代の話よ」などと春乃が嫉妬するくらいの美貌。つまり、めちゃくちゃ美人なのだ。
「すんません、ノゾミンさん」
「もー! ハルっちは可愛いんだから、そんなガサツだと勿体無いよ?」
「可愛いとか、それ自分より下だと思うヤツに言う台詞ですよね?ま、事実ですけど」なんて言えるわけもなく。
「あはは、気をつけます」と答えるだけに留めるのだった。
最初のコメントを投稿しよう!