2人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ
――あつ~! 最近ホントに暑いよね~。
――ねー。こんな日はさぁ、怪談話でもして涼まない?
――はぁ? 何それ、そんなんで涼しくなるわけないじゃん!
――あれあれ~? あんたって怖い話とか苦手だったっけ?
――違っ! そんなんじゃないし!
――じゃあ、いいじゃん。いくつか新しいの仕入れてきたんだよねっ!
――はいはい、お願いします。
――あー! 適当に返事してー! ふん、本当に怖がらせてやる!
――わかったからサッサと話しなよ。
――えっと、赤い目の女の話って知ってる?
――知ってるよ。てか、それメッチャ有名なヤツじゃん! ぷっ! ドヤ顔しておいてソレなの?
―――むぅ! 言ったなぁ! それじゃあねぇ…………"狩霊"の話は知ってる?
――しゅりょう? 何それ?
――やったッ! それじゃ教えてあげる。狩霊はね、他の幽霊とはちょっと違うんだよ。この話は今から5年前に起きた事件が始まりなんだけど――。
最初のコメントを投稿しよう!