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だからわたしの<タレント>は
自分で出来ないなら、他人になんとか
してもらったら良いんじゃあないの?と
心の奥底の「自分」に言われている
ような気がしてならない。
「仲間」が助けてくれる。とは真逆で
わたしの<タレント>は他人を操っている。
これでは「仲間」とか「友情」と
言うには遠いような気がする。
現代社会における、親と子供の
「心」の距離くらい遠い。
でも、こうして誰かの役に立てる自分は
好きだ。お金では買えない「何か」が
得られているからだ。
「ズッギューンッ!」
わたしが自己嫌悪からの空想に
浸っている間にきゃりーちゃんの
作画が完了したようだ。
さっきの奇声は「メメタァ」と
同じで何かを意味する「暗号」だろう。
「んー。素晴らしいー。
さすが、きゃりーだー。凄いねー」
中田君はきゃりーちゃんを誉めて
いるのだろうけど、中田君のあまり
抑揚の無い声に感情があるかは謎だ。
一仕事やり終えたきゃりーちゃんは、
そのまま、倒れてしまった。
「だ…大丈夫なの!?」
「あー。大丈夫だー」
本当に感情が見られない。
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