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半袖Tシャツにジーパンというラフな格好をした兄弟らしき二人組。
相手は私のことを知っているようだけど、どちらの顔にも見覚えがない。
「坂田ですけど。あの……?」
不安いっぱいで尋ねる私に、年かさの青年がニコリと人好きのする笑顔を浮かべて、自己紹介を始めた。
「自分は、坂田主任の部下になった石崎、石崎政志と言います。こっちが弟の、真次。今日は、主任の引っ越しの手伝いに来たんですが……」
政志さんは遠巻きの人だかりを見て眉をひそめると、声のトーンを落とした。
「何が、あったんですか?」
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