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婚約者という関係ながら、鈴音とこういう時間を過ごせるのは、実に春一にとって半年ぶり。
半月でも半日でもない、半年、約6ヶ月ぶりだ。
健康で若い男の春一が、婚約者の鈴音に指一本触れずに過ごすのは、かなり拷問的な長い年月だった。
だから今夜の春一に手加減はない。
それで先にギブアップされてしまったのだから、春一もまだまだ修行が足りないと言われても仕方がないのだが。
しかしこれでもしも、鈴音から今夜も身体の都合などの理由で断られていたら、さすがにグレた自信がある。
いい大人がグレるというのも、妙な表現だが、それでも今夜の春一のやりようは、タガが外れた高校生男子となんら変わらない。
最終的に鈴音に泣かれてしまっているのだから、どんな言葉で非難されても言い訳もできない。
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