イケメンパニック

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『何があったの?』 怪訝に見上げる鈴音に、春一は首を振って答えると、 「いえ、雪のせいの停電ですから。誰が悪いわけでもありませんよ」 穏やかに否定する。 そうか、停電があったのか。 鈴音はぐっすりと眠ってしまっていたから、まったく知らない。 途中でトイレにも起きなかった。 すると女将は、 「でもあちらのお客さまも、夕べのことでお礼を申し上げたいと、今朝早くから待っていらしたのですよ」 女将が示す方に目を向ければ、学生らしい若い女性が4人、固まって立っている。 春一を見つめながら、目を見開いて、とても緊張している様子だ。 『春さん、あの人たちに一体、何をしたんだろう』 自分より若くて可愛い華やかな女性の集団に、鈴音の胸がちょっとざわめく。
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