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ちなみに鈴音は、まだ裸である。
何も着ていない。
身につけていたはずの浴衣は春一に脱がされ、布団の外に放り出されている。
「えっ、ちょっと、わっ!」
裸のまま布団から抱き上げられて、鈴音は恥ずかしさのあまり春一の腕の中で身悶えする。
部屋は電気がついたままだし、それにこれは、かの有名なお姫さま抱っこだ。
「ちょっと、春さん下ろして!」
必死に懇願してみるも、
「ダーメ」
今夜の春一は意外にいたずらっ子。
それに、
「おとなしくしてないと、落っことすぞ」
意地悪だ。
鈴音は、
「うーっ」
妙な唸り声をあげながら、春一の腕の中で出来るだけ身体を縮こませている。
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