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なのに、
「あぁ!? 友だち? お前とこの子が?」
冬依と仁依の年齢差を笑うのか、坂田の声にからかいの色が含まれる。
「信じられねーな」
だから余計に仁依はムッとした。
「あんたこそ大人でしょう。子どもにそんなイヤらしいマネして、恥ずかしくないの」
冬依の細い身体は、いまにも坂田の手で握りつぶされてしまいそうだ。
手折られる寸前の花のように、小さくなっている。
――早く助けなきゃ!
「汚い手でその子に触らないで!」
仁依は怒鳴った。
するとその時、ピロリーンと誰かの携帯が呑気な着信音を告げる。
その甲高い音が勘に触ったのか、坂田は眉をしかめて、
「まったく、口うるせーなぁ」
面倒くさそうに言い捨てる。
「本当に、オバハンっつーのはー……」
次の瞬間、冬依の身体が跳ねた。
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