冬依の中学1年生

34/50
前へ
/50ページ
次へ
しかし、 「残念、外した」 呟いた冬依の言葉は物騒だ。 見ると、坂田が青ざめながら胸をのけぞらしている。 冬依は回転しながら、その華麗な蹴りを坂田の顔面向かって放っていたらしい。 『この子、やっぱりスゴイ!』 仁依は感心したが、その後の冬依も素早い。 「黒井さん、こっち」 冬依は坂田にさっと背を向けると、仁依の手を握り、いきなり全力疾走。 「!」 あっという間に、坂田の前から駆け出した。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

117人が本棚に入れています
本棚に追加