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しかし、
「残念、外した」
呟いた冬依の言葉は物騒だ。
見ると、坂田が青ざめながら胸をのけぞらしている。
冬依は回転しながら、その華麗な蹴りを坂田の顔面向かって放っていたらしい。
『この子、やっぱりスゴイ!』
仁依は感心したが、その後の冬依も素早い。
「黒井さん、こっち」
冬依は坂田にさっと背を向けると、仁依の手を握り、いきなり全力疾走。
「!」
あっという間に、坂田の前から駆け出した。
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