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瞳を見開いて冬依を見つめる仁依に、
「ほら見て」
冬依は自分の携帯を出して起動させる。
顔を寄せて画面を覗きこめば、
「！」
そこには冬依を膝に乗せ、抱き合って写っている、坂田と冬依の写真。
それは顔を寄せ合って、まさにキスシーン寸前だ。
さっき仁依が目の当たりにした場面。
だけど、
「……これ、誰が撮ったの？」
残念ながら仁依ではない。
見ていたシーンは同じだが、角度が違う。
ちょうど斜め前から見ていた仁依の反対側。
ベンチの対角から撮られたベストショット。
冬依は、
「今頃きっと、あいつの高校の裏サイトで、この写真がまわされている」
「え？」
「他にも、ほら、こんなのもある」
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